【2022年度】大学入試共通テスト 生物基礎・生物の難易度を徹底分析!

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2022年1月に大学入試共通テストが実施されました。
共通テストが導入されてから2年目となったため、試験内容の傾向や対策について詳しく知りたい方も多いでしょう。

そこで今回は、生物基礎・生物の2科目に関してどのような対策をしていけばいいのかについてお伝えします。

※共通テスト全体の概要に関しては【2022年度】大学入試共通テスト 全科目の難易度を徹底分析!をご覧ください。

生物基礎

全体概要

共通テスト
試験時間/配点 30分/50点
大問数/解答数 大問数は3問で、解答数は1問増えて17問であった。
出題形式 昨年に引き続き、思考力が問われる出題が多かった。空所補充、用語の組合せ、正誤判断といった例年通りの出題形式も変わらずで、会話文から問題が出される新形式も見られた。
出題分野 生物と遺伝子・生物の体内環境の維持・生物の多様性と生態系というように例年通りそれぞれの分野からバランスよく問題が出題された。
問題量 昨年と大きな変動はなし。
難易度 易化  |  やや易化  |  昨年並み  |  やや難化  |  難化

共通テストの生物基礎は例年通り、特定の分野に偏ることなくバランスよく問題が出題されました。共通テスト特有の考える力を問う問題がしっかりと出されるなど、ある程度の傾向が定まってきたとも言える試験となりました。こういった思考力を要する問題は暗記だけでは乗り切れない点、また、実験結果からの考察に時間がかかるという点から難易度は昨年よりも上がっていると言えるでしょう。

大問別分析

第1問 生物と遺伝子

問1は酵素、問2では生物の特長にまつわる知識問題が出題されました。問3はDNAの抽出実験をもとにした生物の特徴・代謝に関する考察問題であり、落ち着いて回答を導き出す必要があった。問4では実験考察において写真が用いられており、共通テスト特有の新傾向問題であったと言える。会話文から解答を導き出す読解力も試された。

第2問 生物の体内環境の維持

体液と物質輸送、酸素解離曲線、免疫、拒絶反応、予防接種と血清療法にまつわる問題が出題された。いずれも標準レベルの問題であったが、基礎知識を基にした考察や実験結果から最適な答えを導き出す問題があったため落ち着いておく必要がある。新傾向の出題が目立ったが、問題そのものは例年でもよく出ていたレベルであったため過去問をしっかりと解いていた受験生にとっては得点源となった。

第3問 生物の多様性と生態系

Aはバイオームと植生、Bは生態系内の物質循環・人間活動による生態系への影響に関する問題が出された。いずれも知識問題がベースであったが考察問題もしっかりと出題されている。問2は光環境と光合成にまつわる問題であったが読解力が試される問題であった。いずれも問われている内容は基礎的なものであったが、内容の整理や基礎知識を有しているかが得点を得られるかどうかの分かれ目となった。

2023年に向けての受験対策

共通テストの理科基礎は、単なる用語の暗記だけでは得点を稼ぐのが難しいです。用語ごとの関連性や覚えた知識がどのように問題として出題されるかを押さえることも大切です。図やグラフを使った問題も理科基礎の知識がベースとなっているので、焦らずまずは基礎を固めましょう。

また、共通テストから実験や日常の題材が出題されることも増えたため、学んだ内容が実社会でどう役立つのか、どんな課題があるのかなどを日頃から考える習慣もつけておくと良いでしょう。

おすすめ参考書

共通テストの生物基礎で得点を稼ぎたい方に向けてのおすすめの参考書を紹介します。

「高校 これでわかる生物基礎」


<特徴>
生物基礎の内容が分かりやすく書かれている講義形式の参考書です。特徴としては、図やイラストが豊富なため、イメージで理解することができます。生物基礎の大まかな内容を理解するのに重宝するので、生物基礎をまだ勉強したことがない人におすすめです。

購入ページ:「高校これでわかる生物基礎

「生物基礎の必修整理ノート」

<特徴>
生物基礎で出てくる重要なキーワードや考え方を学ぶ参考書です。生物基礎の単元ごとに内容が細かく分かれているため、授業の進捗に合わせてピンポイントに学習できます。生物基礎で習った内容が理解できているか確認したい、もしくは整理したいという方におすすめです。

購入ページ:「生物基礎の必修整理ノート

「チャート式 35日完成 大学入学共通テスト対策 生物基礎」

<特徴>
共通テスト対策をする際に、解説が詳しい問題集をやりたいという方におすすめの参考書です。1項目ごとに覚えておくべき要点がまとめられており、例題でその知識の理解を深めてくれます。演習問題や実践問題も豊富なので、過去問に取り組む前の練習としてやるのが良いでしょう。

購入ページ:「大学入学共通テスト対策 生物基礎

生物

全体概要

共通テスト
試験時間/配点 60分/100点
大問数/解答数 大問数は昨年と同じ6問、解答数は28問で昨年度より1問増加した。
出題形式 メインで出題されたのは実験考察問題。会話形式の問題文からの読み取りが増えており、図や表からの読み取り問題は減少している。
出題分野 霊長類の系統・ヒトの進化、植物と病原菌の相互作用、脊椎動物、アリ、植物の生殖とショウジョウバエ、イネにまつわる問題が出題された。
問題量 解答数は昨年よりかなり減少したものの、問題ページ数は増加。
難易度 易化  |  やや易化  |  昨年並み  |  やや難化  |  難化

共通テストの生物は、問題数こそ減ったものの分野横断的な出題傾向は変わらずでした。なにより共通テスト特有の文章からの読み取りを要する出題形式が増えており、知識云々の前に読解力がなければ問題が解けないことが大きなポイントです。図・表などからの読み取りが減った反面、考察に時間を要した問題も増えたため難易度は難化している。

大問別分析

第1問 霊長類の系統・ヒトの進化

ヒトの進化と分子系統樹にまつわる問題。試験対策が手薄になりがちな分野の問題も出題されており、霊長類のアミノ酸配列の違いや分子時計に基づいた計算式、タンパク質の重要度と進化速度の関係がきちんと整理できているかで得点に差が付いたでしょう。

第2問 植物と病原菌の相互作用・遺伝子導入

Aは植物と病原菌、Bはアグロバクテリウムの遺伝子導入にまつわる知識問題で、いずれの問題でも考察問題が出題された。問題文の内容と図のデータからの読み取りがきちんとできていないと解けない問題もあったが、知識問題については問題集を用いてきちんと演習をこなしていれば何なく解けたであろう。

第3問 脊椎動物の肢芽の分化

問題のテーマは胚芽の発生。図表からの読み取りではなくデータがすべて文章題によって構成されていたという点で新傾向の問題。実験内容そのものは難易度の高い話ではないものの、データを自力で整理しなければ解けないため時間を要する設問であった。会話文を読み込む必要もあったため、読解力も試された。

第4問 アリの道標フェロモン

アリをテーマに行列と道標フェロモンにおける実験の考察が出題された。問1は選択肢との照合に時間がかかったが、問2はデータがすでに出された状態であったため比較的スムーズに解けた。基礎知識さえあれば何なく解ける問題であったため答えられれば得点源になったであろう問題

第5問 植物の生殖・ショウジョウバエの視覚と行動

分野横断的な出題で、植物の生殖とショウジョウバエの視覚と行動がテーマとなっている。1問1答形式であったため比較的取り組みやすいと感じた受験生も多かったであろう。ただし、問2や問4は実験計画を読み込んで理解したり実験結果とリード文のデータ読み込みの必要があったため時間がかかる問題ではあった。

第6問 イネの種子発芽・花粉形成、低温適応

イネにまつわる種子発芽や花粉形成、低温適応に関する知識が問われた総合問題。第5問に引き続きこちらも1問1答式であったため答えやすかった。読み込みに時間がかかる文章表現もなかったため難易度は易しい。矛盾の無い語句や文章をきちんと読めていれば解ける問題ばかりでしたが、問5は実験計画を読み込んで選択肢の内容も理解する必要があった。

2023年に向けての受験対策

生物の知識問題は、センター試験から変わらず全範囲で満遍なく問われます。知識問題といっても用語だけを覚えるだけでは対応するのは難しく、用語の理解が必要です。共通テストの主題である考察問題に関しては、幅広い文章ジャンルで演習経験を積むのが効果的でしょう。リード文が長く、複数の図表を読み取る必要がある問題でも、解答に必要なポイントは限られているので、いかに素早くそのポイントを抽出できるかが鍵になります。また、分野が融合されている問題も、基となるのは各分野の基礎知識なので、考え方自体は変わらず対応できます。模試や過去問を使いながら考察問題に慣れていきましょう。

おすすめ参考書

共通テストの生物で得点を稼ぎたい方に向けてのおすすめの参考書を紹介します。

「高校これでわかる生物」

<特徴>
生物の基本的な知識を押さえたい人におすすめの講義用参考書です。明るくやわらかい配色で構成されているため、とても読みやすくなっています。図やイラストも使って解説しているので、生物の内容を視覚的に理解するのにも役立ちます。

購入ページ:「高校コレでわかる生物

「生物 入門問題精講」

<特徴>
講義形式の参考書で、一通り生物の基礎を終えた人におすすめの1冊です。問題量が多いわけではないものの、解説はとても分かりやすく、生物の問題の解き方を理解するのに本書は役立ちます。入門問題精講で物足りないと感じた人は1つ上の難易度である基礎問題精講をやることをおすすめします。

購入ページ:「生物 入門問題精講

「大学入学共通テスト 生物が1冊でしっかりわかる本」

<特徴>
共通テスト対策に特化した参考書で、共通テストの生物にはどのような特徴があり、どう解けばいいか分かりやすく説明されているのが本書の特徴です。重要な40テーマの内容を、問題を解くことで定着させることができるので、共通テストの過去問をやる前に取り組みたい1冊となっています。

購入ページ:「大学入学共通テスト生物が1冊でしっかりわかる本

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