【大学受験のための英文熟考】特徴・使い方・勉強法
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この記事では「大学受験のための英文熟考」の対象レベル、特徴、使い方について解説していきます。
大学受験のための英文熟考は上・下の2巻からなる英文解釈本で各回のテーマに沿った例文を用いて解釈の勉強をしていく参考書です。
英文熟考の概要
分類 | 英文解釈本 | ||||||||||||
問題数 | 上・下どちらも全70題 | ||||||||||||
目標習熟期間 | 入試中期~入試本番 | ||||||||||||
オススメ度 | ★★★★☆ | ||||||||||||
対象レベル | 高校基礎 | センター | 私大標準 | 私大難関 | 私大最難関 | ||||||||
上 | a | a | |||||||||||
下 | a | a |
この「大学受験のための英文熟考」は英文解釈を学ぶためのインプット用参考書となっています。構成としては各回のテーマに沿った例文が最初に提示され、その例文にSVOCなどの文構造、単語を解説した単語チェック、そして例文を解説した英文分析という風になっています。
上・下巻ともに全70題で構成され、例題の選定から解説の詳しさまで考えられておりオススメの1冊となっています。
注意する点としては、上・下によって難易度がそれぞれ違い、上はセンター〜私大難関で下は私大難関〜私大最難関となっています。
そのため基礎から英文解釈を学びたいと言う人には難易度が高く、英文解釈を学ぶ1冊目の参考書としてはオススメできません。
以下ではそのような人向けの英文解釈の参考書も紹介しています。
目標習熟期間としては、入試中期から入試本番としています。
上記で述べたとおり、難易度はそれぞれ上がセンター〜私大難関、下は私大難関〜私大最難関となっているためこの参考書に取り掛かるにはある程度英語の基礎ができていることが前提とされています。
※私大難関レベルとは関関同立やMARCHなどを指し、私大最難関とは早慶、上智大学などを指します。
大学受験のための英文熟考の特徴
特徴としては4点あげることができます
①豊富な例文
上・下ともに全70題ずつの例題で英文解釈のポイントが詳しく解説されています。
上巻では「動詞の働き」や受験生が苦手な「関係代名詞」、「副詞用法」など、下巻では「倒置」「比較」「省略」「連鎖関係代名詞」「分裂文(強調構文)」など受験生が苦手なものも多く、やりごたえのある内容となっています。
②単語の解説が詳しい
一般的な英文解釈本の中には例文の解説は詳しいが、単語は意味だけ載せているというものも多いです。しかし、この英文熟考は単語チェックという項目があり、単語の解説も詳しく、接頭辞(produceのpro-の部分)の解説や発音の解説なども書かれています。
英文解釈もしながら、読者が単語を暗記しやすいように工夫されているのが特徴です。
③段階的に学習できる
英文熟考は、最初は比較的簡単な文章から始まり、徐々に例文の難易度が上がっていきます。したがって、英文解釈を段階的に学んでいくことができます。
前の項で学習した知識が後々問われることもあるので、自分が学習したものが本当に吸収できているか確認しながら進めていくことができます。
④CDがついている
この参考書にはCDがついていてもちろん例題の音声も収録されていますが、著者である竹岡先生の授業音声も収録されていて時折面白い話もしてくれているので自学自習の中での気分転換にも使うことができます。
英文熟考を使用する上でメリット・デメリットを意識して勉強を進めていく必要があります。
英文熟考のメリット
- 豊富な例文で英文解釈のポイントが説明されている
- 例文だけでなく単語の解説も詳しい
- CDもついているため音読にも使用できる
英文熟考のデメリット
- 英語が苦手な人には少し難易度が高い
大学受験のための英文熟考のメリット・デメリットはこのようになっています。
上記で述べた通り、英文熟考はある程度英語の基礎ができていることが前提とされているため、基礎から英文解釈を学びたいと言う人には難易度が高いです。
大学受験のための英文熟考使い方・勉強法
受験勉強で英語を勉強する際、英文解釈はとても重要なプロセスです。
英単語・英文法が理解できれば英語長文が読めると思っている人もいるかもしれませんが、英文解釈をやるかやらないかで後々の英語長文の理解度が変わってきます。したがって、必ず英文解釈の勉強は行いましょう。
その際に適切な英文解釈の勉強を紹介します。
①例文を読み文構造(SVOC)をとる
この英文熟考には「熟考編」というページに全70題の例文がずらっと書かれています。まずは解説を見ずに何も書かれていない例文を見て、それにSVOCを書いていきましょう。文構造をとることができなければ正しく和訳することができません。
したがって、単語と単語の切れ目を意識しながら必ずSVOCを書き込むようにしましょう。なお、英文解釈本は何周もするものなのでこの熟考編のページは印刷することをオススメします。
②文構造をとった例文の和訳をノートに書く
①で文構造をとった英文の和訳をノートに書いていきましょう。最初は完璧に文構造が把握できないことが多いと思いますが、それでもなんとか自分なりの和訳を書きましょう。
注意する点としては、頭の中で和訳するのではなく、しっかり紙に書きましょう。
面倒かもしれませんが、頭の中では自分で訳せているつもりでも実際に書き出してみると、うまく文章を繋ぐことができないというようなことがよくあるので、必ず書き出しましょう。
③解説を熟読する
①、②のプロセスが終われば、解説を読んでいきます。この時、「自分が綺麗に文構造をとることができているか」と「自分の和訳と解説の和訳のズレ」を意識しながら読んでいきましょう。
間違えた原因は単語・熟語なのか文法なのか原因解明をしっかり行い、次同じような英文を見たときに間違えないようにしましょう。
④音読する
①~③が終われば、必ず音読するようにしましょう。
文構造と訳を理解した文章をなんども読み、左から右に読んでいく感覚を身につけましょう。頭の中でスラスラと意味が理解できていることが理想です。
目安としては10回程度です。
⑤何周も繰り返す
①〜④の勉強法で何周も繰り返しましょう。最初は文構造も和訳もうまく把握できない文章も多いと思いますが、何周もするものだと割り切ってどんどん進めていきましょう。
わからないからといってなんども同じところを繰り返すのは時間がもったいないです。
目安としては3周以上です。
文構造、和訳を完璧にすることはもちろん、例文を見ただけで解説が頭に浮かぶくらいやり込みましょう。
英文熟考が難しい際のオススメ参考書
上記で述べたとおり、英文熟考はある程度英語の礎ができていることが前提とされていて、基礎から英文解釈を学びたいと言う人には難易度が高く、英文解釈を学ぶ1冊目の参考書としてはオススメできません。
英文解釈を基礎から学びたいという人には「英文読解入門基本はここだ!」がオススメです。
「英文読解入門基本はここだ!」の使い方はコチラ!
この参考書は比較的短くて、易しい例文を用いて英文読解をする上でのポイントが解説されています。ページ数もあまり多くないので、英語が苦手な人でもとっかかりやすく英文解釈を学ぶ1冊目の参考書としてオススメです。
次に使用すべき参考書
大学受験のための英文熟考 上・下が終われば英文解釈の勉強は十分です。
関関同立やMARCHなどの難関私大を志望している受験生でもこのレベルの参考書を学習したら次の参考書をやる必要はありません。
志望校の過去問演習に入り、英文解釈で学んだ技術を用いて実践的にアウトプットしていきましょう。
まとめ
①対象レベルは上巻がセンターレベル〜私大難関まで、下巻が私大難関〜私大最難関とそれぞれ違った難易度になっている。
②英文熟考はある程度英語の基礎ができていることが前提とされているため、基礎から英文解釈を学びたいと言う人には難易度が高い。
③例文の文構造をとり、和訳を紙に書き出した後に解説を熟読していく
④解説を読んだ後は必ず10回以上音読する
⑤英文解釈本は何周もやりこむ。目安としては3周で、例文を見ただけで解説が頭に浮かぶくらいやり込む。
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