坂田アキラの数列が面白いほどわかる本
更新日: (公開日: ) MATHEMATICS-HUMANITIES
坂田アキラの数列が面白いほどわかる本の効果的な使い方
1.坂田アキラの数列が面白いほどわかる本の概要
今や受験数学の参考書界ではトップに君臨されるであろう坂田アキラ先生の数列編の参考書である。
独特のノリ、キャラクター、紙面の構成など、他の方とは一線を画する坂田先生のデビュー作となったものが、この「数列編」なのだ。
なんといっても、やはり「わかりやすい、わかりやす過ぎる」の一言に尽きる。
坂田先生のテンションも紙面からバシバシと伝わるほどの独特な構成で、非の打ちどころがない参考書だ。
2.坂田アキラの数列が面白いほどわかる本の詳細
理系教科で大事なことは、解法を丸暗記することではなく、解法を「理解する」こと、そしてそれを人に説明できるくらい自分が理解できていることだ。
本書の親切な解説で徹底的に理解する、そして問題演習でその理解したことを実践する。
この1冊でインプットからアウトプットまですべてを任せられる。
使用時期は特に指定はないが、ずるずると1,2か月をかけてやるより、短期間で一気に終えることを勧める。
一般に、こういった参考書は「単元特化型参考書」と呼ばれるが、そういった参考書は短期間にマスターしたほうが成績が伸びる。
難易度は教科書レベル~国公立レベルにまで対応している。
まさに「苦手」から「得意」にする参考書と呼べるだろう。
3.坂田アキラの数列が面白いほどわかる本の使い方
苦手な人が使用する場合
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1.講義部分の熟読
知らないことがたくさんあると思うので、まずは坂田先生の丁寧すぎる解説でしっかりと数学Ⅲがどういったものかということを理解してほしい
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2.例題の周回
問題には難しいものも時には出現するが、現時点ではそれは無視で構わない。
とにかく、本書の例題を反射的に解けるようになるまで繰り返してほしい。
実践問題・演習問題に取り組むのはそれからの話だ。
得意な人が取り組む場合
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1.問題部分だけに取り組む
得意な人・ある程度出来る人にとっては、坂田先生の丁寧すぎる講義部分は既知であることが多い。(もちろん得られることもあるが)
だから、自分には盲点がないかのチェックとして、問題部分だけを解いてほしいのだ。
そこで正解すればそこまでだが、間違えたときは、存分に坂田アキラ先生の非常に丁寧な解説を読むべきだ。
そこで、あなたの知らなかった坂田アキラ流の斬新な考え方に必ず感銘を受けるだろう!
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2.出来ない問題を徹底して潰す
1で取り組んだ問題の解説を読んで、納得して終わり。ではない!
「理解した≠出来る」ということを熟知してほしい。
出来なかった問題はもう一度、ノーヒントで自分で解くことが必須だ。
4.坂田アキラの数列が面白いほどわかる本の総評
なんと言ってもこの坂田先生シリーズの良さは、「解説が丁寧すぎる!」ということだ。
坂田先生のオリジナルキャラや独特な絵、先生のハイテンションな言葉づかいなどなど、少し見づらさを感じる方もいるかもしれない。
ただ、その坂田先生のテンションの高さでどんどん次のページに進むことができることも確かである。
従来の参考書では「みんなが分かっている」ことは飛ばされていた。
なぜなら参考書を書くのにも、ページ制限があるからだ。
しかし、この参考書は違う。
分野が”数列”だけと限定されているので、詳しく基本から解説している。
教科書例題レベルの等差・等比数列からはじまり、最終的には旧帝大文系などでも頻出の、群数列・格子点・漸化式の発展問題や、帰納法による数列の一般項の証明問題なども取り扱っており、到達度は決して低くない。
苦手から入って、得意になる。
そんな、理想的な参考書である。
復習込みで2週間程度もあれば完成させられると思うので、がんがん解いて数列に対する苦手意識を払しょくしよう。