【厳選10選】物理の大学受験対策おすすめ参考書

更新日: (公開日: PHYSICS

物理は、「公式の暗記が多くてややこしい」というイメージを持っている人も多い科目。しかし実際には、理科の他の科目よりは暗記する事項が少なく、一度得意にしてしまえば得点源となりうる科目です。

今回は、大学受験の物理の勉強法と、おすすめの参考書10選を解説していきます。体系立てて、徐々にステップアップしていくことが物理の勉強のポイントです。

大学受験での「物理」とは

物理は人によって得意・不得意が大きく分かれる科目で、英語や数学と違い、どんな学部でも必須という訳ではないため選択しない人も多いです。実は一度味方につければ大きな得点源になる可能性があります。

物理の位置づけ

大学受験で物理が必要な学部・学科は、主に工学部系です。理学系の学部・学科でも、入学後の専攻によっては物理が受験科目に指定してある場合もあります。逆に、薬学・医学・農水産学系の学部は生物または化学指定になっていて、物理は選択不可になっていることが多いです。

選択科目次第で、あとで志望変更をすることが不可能になることもあるので、物理を選択するかどうかは受験する学部をしっかり定めてから決めましょう。

実は得点源になりうる

物理は他の理科の科目より暗記量が少なく、計算力もあまり求められません。一度実力をつければ得点が落ちにくいので、演習をしっかりこなせば満点も狙えます。そういった意味では、総得点を底上げするのに役立つお得な科目と言えます。

参考書を使った物理の勉強法

それでは、物理の勉強にはどのように参考書を使えばいいのかを知っていきましょう。

4つの解法ルートを知っておく

物理の解法・勉強法には、それを考案した先生の名前がついた4つの流派があります。
物理の参考書は、この4つの流派のどれを選ぶかを先に決めておくと、体系立てて勉強しやすいです。

漆原流

漆原流は、代ゼミの漆原先生が考案した解法です。暗記重視で、どの問題にはどの公式を使うといった、解法の丸覚えに適しています。どちらかというと、独学で黙々と勉強したい方向けです。

浜島流

浜島流は河合塾の浜島先生が考案した解法で、基礎知識への導入部分が非常に詳しいのが特徴。あとで解説する「物理のエッセンス」や「名問の森」が浜島流の参考書にあたり、人気が高いです。丸暗記ではなく、しっかり物理法則を理解して解きたい方におすすめです。

橋元流

東進ハイスクールの橋元先生の橋元流は、4つの流派の中でもっとも初心者向け。「橋元の物理基礎をはじめからていねいに」などが橋元流の参考書です。超初心者でも、物理がなんとなくわかるようになるので、物理に苦手意識がある方におすすめです。

為近流

代ゼミの為近先生の為近流は、知識や公式を丸暗記するのではなく、物理の本質を理解することに主眼を置いています。得点に繋がるまでに時間はかかりますが、大学入学後も基礎となる知識がしっかり頭に入ることがメリット。受験が終わった後も、物理の知識を生かした研究や、職業に繋げたい方におすすめです。

簡単な参考書で理解する

物理の勉強では、まずは物理の基礎知識を簡単な参考書で覚えましょう。
まずは問題を解くための基礎知識がないと、演習問題を解いてもすぐ躓きがちになってしまいます。物理の初歩を直感的に理解できるよう、図やイラストを多用したわかりやすい参考書がおすすめです。

問題の解き方を覚える

次に、基礎知識を使って問題を解いていく、「解法」を身につけます。いきなり実践レベルの演習に入るのではなく、あくまでも解法を身につけるための薄い問題集から始めるのがおすすめです。

物理の問題はそこまでバリエーションが多くないので、「この問題はこう解く」という繋がりを直感的に導き出せるようにしていきましょう。

志望校のレベルに合わせて演習する

最後の仕上げとして、志望校の過去問などを使って演習を積んでいきましょう。演習をこなした分だけ、解法を素早く導き出す能力や、ミスのない計算力が高まります。

先にお伝えしたように、物理は一度身につけた実力が下がりにくい科目なので、早めに実践力をつけておくのがおすすめです。

【レベル別】物理のおすすめ参考書10選

それでは、物理のおすすめ参考書を、レベル別に10選ご紹介していきます。

初心者向けレベルのおすすめ

初心者向けには、物理の基礎知識をわかりやすく解説した、図解の多い参考書がおすすめです。

宇宙一分かりやすい高校物理シリーズ


「宇宙一わかりやすい高校物理シリーズ」は、イラストがふんだんに使われていて、物理に苦手意識がある人でも親しみやすいのがポイント。
全ページ、左側に解説、右側に図解となっていて、物理の基礎知識を直感的に理解できます。高校までの物理を簡単に振り返りたい方、物理の基礎が全くわからないという方におすすめです。

橋元の物理基礎をはじめからていねいに

「橋元の物理基礎をはじめからていねいに」は、様々な図で「物体の動き」をイメージできるようになっています。好奇心をくすぐるような解説文で、楽しみながら物理を学ぶことができるのがポイント。センター試験や私大入試で、物理基礎のみが必要な方におすすめです。

「橋元の物理基礎をはじめからていねいに」についてもっと詳しく知りたい方は、「橋元の物理基礎をはじめからていねいにの効果的な使い方」をご覧ください。

漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本


「漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本」は、問題の解法パターンを覚えるのに最適の参考書。
公式の成り立ちをわかりやすく、優しい文章で解説しているので、問題に登場する物体の動きをイメージして理解することができます。

解説が先生と生徒の会話形式で、誰もが抱く疑問にしっかり答えてくれるのもポイントです。
そんな「漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本」について詳しくは、「漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本の効果的な使い方」をご一読ください。

物理教室


「物理教室」は、学校の教科書ではカバーしきれない大学受験の物理を、くまなく解説している参考書。
教科書レベル以上の問題が頻出する、難関私大以上を志望する方におすすめです。

物理現象の原理原則を、詳しくわかりやすく解説しているので、この一冊をしっかり読み込めば、難解な演習問題を解くための基礎固めができます。「物理教室」の使い方や併用してほしい参考書など、もっと詳しく知りたい方は「物理教室の効果的な使い方」をご覧ください。

標準レベル

基礎知識のインプットが終わったら、標準レベルの問題集で解法を身につけていきましょう。

物理のエッセンスシリーズ


「物理のエッセンスシリーズ」は、物理の本質を理解できるような説明と例題が掲載されていて、インプットとアウトプットが同時にできる参考書。

ただし、初心者にはレベルが高いので、先にご紹介した初心者向けの参考書である程度インプットを済ませてから使うのがおすすめです。基礎固めの仕上げから、演習問題の導入をスムーズに繋げることができます。

良問の風


「良問の風」は、共通テスト(旧センター試験)~関関同立・MARCHレベルの問題が掲載された問題集です。
上でご紹介した「物理のエッセンスシリーズ」を解き終わった後、レベルアップ用として使うのがおすすめ。

さらに上のレベルには「名門の森」がありますが、物理の難易度が低めの地方国公立大学や、関関同立・MARCH志望の方は、「良問の風」まででも合格点に到達できます。「良問の風」についてもっと詳しく知りたい方は、良問の風の効果的な使い方をご覧ください。

物理 入試の核心


「物理 入試の核心」は、大学受験に頻出する「典型問題・頻出問題」100題を集めた問題集です。
さらに、難関大入試突破に必要な「5つの力」を養成できるハイレベル問題13題では、描図・論述・特殊な計算処理といった標準以上の範囲まで網羅。

全ての問題をしっかり解けるようになれば、東大、京大といった最難関大学や医学部にもチャレンジできる実力が身につきます。

実践~難関校突破レベルのおすすめ

最後に、MARCH・関関同立以上のレベルの難関校突破におすすめの参考書3冊のご紹介です。

名門の森


「名門の森」は、先に解説した「良問の風」と同系統で、さらにレベルアップした問題集。
旧帝大、早慶志望で高得点を狙う方や、東大・京大・医学部で合格点に達したい方におすすめです。

問題の難易度は高く、「最終的に解けるようになるべき問題」が掲載されているため、難関校に挑戦するだけの実力が付いているかどうかの目安にもなります。始めるべきタイミングや使い方など、「名門の森」について詳しくは、「名門の森の効果的な使い方」をご覧ください。

体系物理


「体系物理」は、過去問等の引用ではなく、全て著者のオリジナル問題が掲載されていることが特徴です。
タイトル通り、物理を体系立てて学ぶことが狙いなので、問題を解きながら「物理とは何か」や「公式の成り立ち」がわかります。

ただし、解説は少なめなので、しっかり基礎を身につけてから取り組むか、補助的な参考書を併用しながら使うのがおすすめです。「体系物理」についてもっと詳しく知りたい方は、「体系物理の効果的な使い方」をご覧ください。

実戦物理重要問題集


「実戦物理重要問題集」は、高校で配布されることも多い有名な参考書です。
難易度は国公立大学の標準レベルで、東大・京大ほどの難問は掲載されていないので、的を絞りやすいのがポイント。分野の網羅性も高く、タイトル通り重要問題が集められているので、この一冊をこなせばしっかりと国公立大学にチャレンジできる実力を身につけられます。

「実戦物理重要問題集」の効果的な使い方などについて詳しくは、「実戦物理重要問題集の効果的な使い方」をご覧ください。

まとめ

物理の参考書は、まずは流派ごとの特徴を知り、それぞれのシリーズの参考書でレベルアップしていくのがおすすめ。「物理のエッセンス→良問の風→名問の森→過去問演習」という浜島流の流れが王道とされていますが、実はこのパターンが合わないという人も少なくはありません。

今回ご紹介したおすすめの参考書の中から、ぜひ自分にあったものを見つけてみてください。

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